実写×VTuberで実現する
現代のキャラクターの在り方

クリエイター
clocknote.

名取さな×clocknote.

映像クリエイター×DAIVのコラボレーションで、新しい映像世界を切り拓く。
2021年3月に自身初のバースデイイベントを敢行したバーチャルYouTuber「名取さな」が公開した、
バースデイイベントの前日譚とも言える映像「さな歩き」の制作裏側を解説する。

clocknote. プロフィール

clocknote.

グラフィックデザイナー/アートディレクター。BALCOLONY. 所属。
エンターテイメント分野を中心に媒体を選ばず制作。
個人活動としてLive2Dアバターアプリ「mocape」の開発・現場運用、映像演出、楽曲制作など。

CGキャラクターと実写を共存させた「さな歩き」

今回の「さなのばくたん。 -ていねいなお誕生日会-」は、当日のイベントだけでなく、「ラ チッタデッラ」内の商業施設を巻き込んで、施設全体をイベント会場にするような施策が予定されていました。
また、昨今の社会情勢により、施設内に人が密集するような企画ではなく、できるだけお客さんが分散して楽しめる企画が必要とされていました。
そこで、その場を訪れるファンの皆さまに、イベント当日以外でも、場所そのものに特別さを抱いてもらえるような企画ができないか、と検討した際に生まれたのが「さな歩き」でした。

clocknote.さん

クリエイター向けノートPCが実現する、
可搬性抜群の映像プロダクション

「さな歩き」は、「ラ チッタデッラ」内を、名取さなが疑似的にお散歩するという内容です。
施設に許可を得て、名取さなを後から合成する前提の映像を、たくさん撮影しました。 実際に合成する際、名取さな本人がどのようなお散歩をしたいか、後から決めることになっていたため、トリミングや後処理を行いやすいよう、4K解像度で撮影を行いました。

このような高解像度の撮影データのチェックや処理は、高速かつ大容量なストレージを搭載したマシンが必要となり、撮影現場から3DCGの制作現場、イベントの制作会議など、さまざまな場所で使用することが想定されます。
また、本件は撮影アシスタント1名と名取さな本人を除き、残りは私1人で全て制作をまかなう必要があったため、コンポジット、BGMの制作、MAなどを全て行えるマシンが求められました。
今回使用したDAIV 5Nは、デスクトップPCに劣らない強力なスペックを持ちつつ、バックパックに入れて持ち運べる可搬性も兼ね揃えていて、全てをこの1台で終えることができました。
場所を選ばず制作を進めたいクリエイターには、必須ともいえるマシンに仕上がっていると感じます。

プロジェクトムービー

プロジェクトムービー制作工程

ロケハン

工程1:
ロケハン

実際に「ラ チッタデッラ」現地へおもむき、どのような場所に名取さなが居たら面白いか、想像しながら歩き回ります。
後日、本人を含めた制作チームに場所の提案やアイデアを貰うため、映像化を想定した画角でなるべく多くの写真を撮影します。

BGM制作(Ableton Live)

工程2:
BGM制作(Ableton Live)

本来の映像制作であれば後にまわすことが多い工程かもしれませんが、コンセプトや目指したい雰囲気を、言葉以外のわかりやすい方法で説明するために、先にBGMを作ってしまう方が伝わりやすいと感じたため、BGMから取りかかりました。

Vコンテ作成(Adobe Affter Effects)

工程3:
Vコンテ作成
(Adobe Affter Effects)

その後、ロケハン資料を見た名取さなから出たアイデアなどを基に、完成を想定しながら制作を進められるようVコンテを作成します。ここで必要カット数や尺などが概ね確定します。

現地撮影

工程4:
現地撮影

Vコンテを基に、必要カットを撮影します。
映像は4K、S-Logで撮影しておき、後工程で加工をしやすいようにしておきます。
特に重要なカットは、その場でDAIVに取り込み、画面上でチェックします。

キャラクター撮影(Unity)

工程5:
キャラクター撮影(Unity)

現地撮影した映像を出力しながら、UnityからGB(グリーンバック)の3Dキャラクター映像を出力し、映像スイッチャー等に取り込み、簡易的に合成結果を確認しながら収録を進めます。
その際、撮影した映像と3D空間のパースを一致させるための調整機能、合成用にキャラクターと影、反射などをバラバラに出力するための機能などをUnity上に実装しました。
DAIV 5NにはGeForce RTX™ 2060が標準で実装されているため、Unityを使用した3Dの出力も安定して難なくこなすことができました。

コンポジット、映像編集(Adobe After Effects, Premiere Pro)

工程6:
コンポジット、映像編集(Adobe After Effects, Premiere Pro)

撮影したUnityからのGB映像、影、反射などの素材を、現地で撮影した映像と馴染むように合成を進めます。
現実世界と3Dモデルは、彩度、コントラスト、ホワイトバランスなどが大きく異なるため、これを合わせるための調整を手で行っていきます。
他、後付けでモーションブラーをつけるプラグイン、グロー効果を足すプラグインなど、ハイスペックが要求される処理も全てDAIV 5Nに任せています。
各カットの合成が終わったら、Premiere Pro上に並べて、細かなカット編集など、尺調整などを行っていきます。

MA処理(Ableton Live)

工程7:
MA処理(Ableton Live)

完成した映像をAbleton Liveに取り込みMAを行います。
MAとは、環境音や効果音、BGM、ナレーションなどを足して、動画のオーディオ部分を整える作業のことです。
「ラ チッタデッラ」は実際には音楽が流れていますが、これは権利の都合上使用できなかったり、工程2で作成したBGMとぶつかってしまったりするため、現地の録音音声は使わず、環境音や足音の素材などを駆使して、名取さなの存在感を感じられるような音作りを目指しました。
音は動画の脇役のように思われがちですが、ここを追い込むことで、存在感がグッと強くなります。

レンダリングとエンコード(Adobe After Effects, Media Encoder)

工程8:
レンダリングとエンコード(Adobe After Effects, Media Encoder)

映像編集、MA処理などを終えてほとんど完成したものができますが、実際に出来上がったものを見た後で、追い込みが足りなかったところ、違和感が残っているところなどを、工程6まで戻って再度修正します。
本来これをやりすぎると、無駄に時間がかかってしまうためよしとされないこともありますが、DAIVのスペックなら書き出しにかかる時間を短縮できるため、完成品を見ながらの調整という贅沢な要求にも十分応えてくれました。

ノートPC1台でここまでできる!
クリエイターを制約から解き放つ夢のマシン

clocknote.さん

昨今では、本来分業が必要だった工程すべてを1人で行うマルチクリエイターが増えています。 バーチャルYouTuber文化などはその最たるもので、1人で何でもこなせる時代がきたからこそ盛り上がったのだと感じます。
そのようなマルチクリエイターを、場所やスペックなどの制約から解き放つために、DAIV 5Nは最適なマシンだと自信を持っておすすめできます。

DAIV 5N

※参考スペック
OS: Windows 10 Home 64ビット
CPU: インテル® Core™ i7-10870H
メモリ: 16GB
ストレージ: M.2 SSD 512GB NVMe対応
グラフィックス: GeForce RTX™ 2060

※代表的な構成の一例です。
※当ページの掲載内容および価格は、在庫などの都合により予告なく変更、または終了となる場合があります。

▼clocknote.カスタマイズ
OS: Windows 10 Home 64ビット
CPU:インテル® Core™ i7-10870H
メモリ: 64GB
ストレージ: 1TB NVMe SSD
グラフィックス: GeForce RTX™ 2060

シリーズ詳細へ

狭額縁によりコンパクト! 高負荷作業も可能な持ち運べるクリエイティブ環境

DAIV X9

シリーズ詳細へ